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Trading101
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エリオット波動理論:最高値と底値の特定

エリオット波動理論は市場の動きを説明するため、様々なサイクルを利用します。衝撃部分と修正部分があるエリオットのサイクルは、FX取引の悲観主義と楽観主義が密接な関係にあることを描き出しています。

強気の投資家は上昇トレンドではロング(買い)を追加してポジションを増やします。しかし、底値の特定を試みて、弱気の動きに戦おうともします。

同じことが、弱気の投資家にも有効です。常に最高値をつかもうとすることで、強気トレンドと戦おうとするからです。FX取引には反転パターンがたくさんあり、日本式ローソク足は、単純でめざましい結果をあげるため、好まれています。

しかし、エリオット波動理論も市場が反転する可能性があるエリアを提供します。ここのキーワードは「エリア」であり、特定のレベルではありません。

最高値と底値を選ぶ同じ程度の波

エリオット波動理論を使って取引をするときに、最初に目をひくのが、守るべきルールの数です。市場はこれも、あれも、いろいろとやる必要があります。

予測を立てる時は、市場が一つのルールを尊重できないのであれば、カウント全体が台無しになります。

しかし、それは悪い事態が起こった時のシナリオです。最善のシナリオと、この取引理論のディップ(上昇トレンドの一時的な下落)を学ぶため、トレーダーが押し寄せる理由は、精度が高いからです。

FX取引におけるすべてのエリオット理論のルールを守るのはつらいものですが、努力が報われる以上の報酬を手に入れる可能性があります。

最高値と底値の選出は、FX取引では、蜃気楼のようなものです。誰もが解決方法を見つけたと信じますが、市場からストップが賭けられます。

最高値と底値を選ぶのは決して簡単ではありません。FX取引ではリスクの高いアプローチであり、正しく予言できる取引理論があるとすれば、それはエリオット理論です。

やるべき方法の一つは、いかなる修正段階でも、b波を解釈することです。しかし、ここで鍵となるのは、この記事では、形成される可能性のあるすべてのb波を取り上げるわけではなく、ほんの一部しか取り上げられないという点です。

つまり、修正で最初にできるa波の後に続くb波しか取り上げません。単純修正または複雑修正のいずれであれ、注目すべきは最初のb波です。

ジグザグ、フラット、またはトライアングルのような単純な修正では、b波は一つしかないため、解釈は簡単です。コツは、複雑修正では2番目か3番目のb波を「忘れずに」無視することをです。

a波がダブル「なんとか」である時

何もかもが、a波の構造がどうなっているかによります。ダブルコンビネーション、ダブルフラット、またはダブルジグザグであれば、修正波です。

a波が修正波であれば、大きな波も修正波です。従って、続くb波はフラットまたはトライアングルのb波だけです。

実は、より重要な修正が単純または複雑かどうかは問題ではありません。覚えておいてください。鍵となるのは、最初のb波に注目することです。

エリオット理論の最も強力なルールの一つは、この場合、b波はa波の長さを最大80%までリトレースメントできます。そうです、関連取引における底値または最高値の可能性があります

市場がそのレベルに近づくほど、エリオット波動理論を採用するトレーダーは積極的になります。

ここで難しいのが、80%のリトレースメントレベルを見つけることです。問題は、a波の最高値から底値までを測定して80%レベルを形成するのではない点です。そうではなく、始めから最後まで測定します。多くの場合、別のレベルとなります。

a波がトリプルなんとかである時

a波がトリプルコンビネーション、トリプルフラットの時、またはトリプルジグザグの時でさえ、b波のリトレースメント(戻し)はさらに難しくなります。通常は、70%のリトレースメントレベルを超えることはなく、ほとんどの場合、前のa波と比べると、61.8%から70%のリトレースメントとなります。

そうです、値動きがなければならない最小距離と最大距離のあるエリアです。あるいは、最高値または底値の可能性があるエリアとなります。どちらになるかは、基調となるトレンドの方向によって決まります。

エリオット理論のフェイラー(失敗、未達成)

この名は、少なくとも一度のフェイラー(失敗、未達成)が起こるフラットパターンを指します。フェイラーを研究して、エリオットは反トレンドの力を示すパターンを特定しました。

さらに、コンセプトが指すのは、

  • フラットのb波
  • フラットのc波
  • 両方の波

b波のフェイラー(未達成、失敗)が起こる時

b波が前のa波の80%を超える戻しができない状態を、b波のフェイラーがあるフラットと呼びます。c波はb波全体を完全にリトレースするかもしれませんが、さらに重要なトレンドが優勢であるため、これは一時的な反応にすぎません。

c波のフェイラー(未達成、失敗)が起こる時

この設定はFX取引でよく現れます。この場合、フェイラー(失敗、未達成)とは、c波が前のb波を完全に戻せない状態を指します。

最高値または底値をパワフルに設定します。市場は通常、複数のパターンを形成するからです。一番多いのが、上昇ウェッジまたは下降ウェッジです。

上にあげるのが、最近のEUR/USD値動きです。2018年第2四半期に下落トレンドが始まり、c波のフェイラー(失敗、未達成)があるフラットが形成され、火がつきました。

その条件は明らかです。

  • - b波が80%と100%の間で波の領域戻す
  • - c波がb波全体を戻せない

- そのときに、上昇ウェッジが形成

上昇ウェッジは、c波がフェイラーとなるパターンを含む「定石通りの」エリオット波フラットができることを示す弱気のサインだと言えます。フェイラーは反トレンドの力があることを示し、それに続いたEUR/USDの弱気の動きは、反トレンドの証明以上のものとなっています。

ダブルフェイラー

ダブルフェイラーとは、b波とc波が両方とも未達成になるときに通常できる状態を指します。最初のフェイラーでは、a波の80%を超えて戻せませんが、第2のフェイラーでは前のb波を完全に戻すことはできません。

かなりの反トレンドの反応ができ、値動きはすばやく止まり、激しいものとなります。

これはダブルフェイラーのあるフラットの潜在力を示すUSD/CADです。短い時間枠の底値を示し、それが終わって、次に、大きな上抜けがあり、フェイラーを含むパターンの反トレンド力を示します。

結論

エリオット波動理論を使って、最高値と底値を選出するのは、推論プロセスの最後にできるようになります。トレーダーは論理と独特の一連のルールを使って、理論上の点を結びつけます。

正しい場合は、すばらしい結果となります。一時的な修正波の底値または最高値、または強力なトレンドを終わらせる底値/最高値に対して、エリオットは、この二つを見つけるルールを定めました。

最高値と底値での取引は、トレンドと世間一般の常識に逆らうものです。通常、市場ではかなり長期間もう一方の方向で取引が行われ、忍耐が試されます。

しかし、トレーダーは静かに乗り越えます。市場はパターンと、暗黙のうちに、エリオットのカウントを確認するからです。