投資の3つの基本目標
by Andrew McGuinness 7月 16, 2019
資産運用のオプションは山ほどあります。今ほど、スマートな投資をたやすく始めらる時代はありませんでした。とはいえ、投資家として成功を収める方法を学ぶ時に、重要になるのは、基本目標と期待、あるいは投資から何を得たいかを理解しておくことです。成長、収入、安全という3つの基本目標から選ぶことができます。投資家は、この3つの目標のバランスをとるか、どれか1つの目標を他の目標よりも優先して、投資と取引を行うことができます。
なりたい投資家のタイプや、採用する必要がある戦略のタイプへの理解を深めるため、この目標についてとりあげてみましょう。
成長
投資をはじめる時に、多くの人がまず第一に考えることです。資本が増えていくのは誰でも見たいものです。投資は主に、財産の価値を高めるか、資本の売却益を得る手段です。投資したものを購入価格よりも高値がついたときに売却すれば、キャピタルゲイン(利益)がでます。逆に、購入価格よりも安い値段で売れば、キャピタルロス(損失)が発生します。したがって、投資家がキャピタルゲインの達成を最優先したい場合は、短期ではなく、長期的に成長し、投資リターンが固定されているポートフォリオに重点的に取り組む必要があります。
資本を増やすため、投資家は有価証券など普通株に目を向けます。利益は少ないですが、価値があがる可能性が高いものです。つまり、投機的な投資に参加し、予測不可能とはいえ、明るい未来が開ける分野に投資することになります。キャピタルゲインの長所の一つが、多くの分野で税率が下がるという税制上の利点があることです。こういった投資は一般に、中小企業の成長を促すからであり、政府としては、キャピタルゲインの税率を引き下げて、インセンティブを与えたくなります。
収入
収入は、投機を行う必要はほぼ皆無という安全な投資を選ぶ投資家が優先する目標です。収入の達成額は、投資の安全にかかっています。安全性が高いほど、利益は下がります。
投資のリターンや投資からの収入を増やすには、投資家は投資格付けの低い優先株や社債に目を向ける必要があります。AAAがついた債券は最も安全な投資ですが、通常は、AやAAのついた債券よりもリターンは低くなります。格付けの低い債券(BBBなど)はリスクがありますが、リターンが増える可能性は高くなり、ジャンクボンドはリスクは一番高く、利回りがよくなる可能性も一番高くなります。
リスクを追うつもりはまったくなく、絶え間なく続く所得を求める投資家であれば、収入が基本目標となります。スマートですがリスクの低い投資で、経済のインフレ率が高まるまで、保有を続けることができます。
安全
完全に安全な投資を見つけるのは不可能です。結局のところ、Trading 101では、リスクは重要なポイントです。でも、全力をあげて、投資とポートフォリオをできるかぎり安全にすることは可能です。このためにとれる方法は、経済が安定している時期に国債を購入したり、安定して健全な状態の大企業が社債を発行すれば購入するなど、たくさんあります。一定の利益をあげながら、投資資本が全額維持されているのを最大限保証するには、以上にあげた方法が、通常は一番いい方法です。
金融市場はきわめて安全な投資も提供できます。銀行引受手形、コマーシャルペーパー、譲渡性預金、短期国債がこういった有価証券の例です。債券市場もあれば、他の種類の社債や国債もあります。
安全が主要目標であれば、リスクの低い投資をそういうところでみつけてください。政府やよく知っている大企業だけに投資してください。リターンはめざましいものではないかもしれませんが、すべてを失う可能性は最小限に抑えられると確信をして眠ることができるでしょう。