ブロックチェーンが通貨以外の産業に利益をもたらす5つの方法

by Andrew McGuinness     7月 16, 2019

技術が最初に勢いを得た時には、記録を破ることは不可能と以前には思われていたプラットフォームが巨大な規模に成長したことを考えれば、2017年末以来、ビットコインを始めとする仮想通貨の誇大報道は過熱状態が続いています。

取引の基礎を理解する誰もが、ビットコインは状況を一変させる存在となりえる、ということを承知していますが、通貨の裏付けに使われる以外に、ブロックチェーンが別の業界に参入する方法をやっとみつけた今、このブロックチェーンという技術が持つ利用方法がいくつあるのかを見てみましょう。ブロックチェーン技術を利用したため、良い方向に向かって大きな変化を目にしている5つの業界をここで取り上げます。

1) 経理

経理は何十年も行われており、伝統的に、法的・財務的には企業の最重要部門の一つです。かなり複雑で必要な仕事であるため、この部門におけるイノベーションは、必ずしも誰もが心の中で必要ではないと思っていました。インターネットとコンピューターの台頭により、経理は20年前に比べてはるかに簡単になったものの、この業界を変える方法はほとんどありませんでした。取引の基礎知識があれば、取引の基礎内外で、よい経理が成功に不可欠であることがわかります。

企業にとって、ブロックチェーンは新しく最も重要な台帳となる可能性があります。ブロックチェーンを通じてありとあらゆる取引を記録すれば、人的エラーがそもそも起こる可能性がなくなり、企業の最重要データが外からの攻撃、または社内ミスの両方から保護されます。ブロックチェーンにより、あらゆる記録が完全に正確となり、全取引が隠されていないため、監査目的としても優れたデジタルトレールが必ず残ります。

2)サプライチェーンの管理

サプライチェーンの管理は、物理的な商品を取引するビジネスにとって最重要部分の一つです。企業のサプライチェーン管理が不適切であれば、損失が生まれ、お客様は不満足のまま取り残されます。店に行ったのに、好みの製品が売り切れていたことがわかる時ほど、いらだたしいものはありません。ブロックチェーン技術があれば、企業は供給品と製品の動きを非常に詳しく追跡できます。品物や原料の引き渡しが、以前よりもずっと早くできるようになります。

3)投票

毎日、多くの種類の投票が行われ、投票の合法性は、民主主義社会を機能させる構成要素となっています。大手株式会社は、議決権をもつ株主の投票をよく行いますが、ブロックチェーンを利用すれば、このプロセスがはるかにやさしく、安全になる可能性があります。実際に株主会議に出席する代わりに、企業は自宅から快適に、セキュリティに関する懸念を持たずに投票できるようになるでしょう。

さらに政治的なレベルでは、ほぼすべての種類の選挙で、ブロックチェーンを使う恩恵を受けることになるでしょう。投票詐欺のリスクが大きく下がるからです。何らかのIDシステムを組み合わせて、各国は今後数十年間のうちに、完全なオンライン投票プロセスに移行し、大幅に投票率を上げることになるでしょう。

4)取引

商品と資産取引となると、ビットコインはすぐれたツールです。複数の証券取引所がブロックチェーンを取引方法として調査しているという噂がでています。たとえば、オーストラリアの証券取引所は、ブロックチェーンを使った社内システムに切り替える予定である、とすでに発表しています。そうなっても、ユーザーの取引方法に大きな影響はでませんが、取引の社内記録方法には影響が及ぼされます。

5) 契約

スマートコントラクト(スマートな契約)は、ブロックチェーン技術の活用方法の目玉となる他の大きな分野です。このスマートコントラクトは、何度も大量の契約を処理しなければならない企業にとって、非常に役立つはずです。ブロックチェーン技術は契約を発行、認証、執行する上で大いに有益となりえるもので、企業が大量の機密情報を開示しなくてもすむようになります。





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