ダウ理論の3つの理論をFX取引で使う方法
by Andrew McGuinness 7月 16, 2019
経済学のコースを受けた経験があれば、ダウ理論について耳にされたことがあるかもしれません。ダウ理論はチャールズ・ダウが1世紀以上前に展開させたもので、株式市場の動きを予測しようとするのは愚かだと考えられていた時代に作られたものでした。当時、多くの消費者だけでなく、潤沢な資金を持つトレーダーでさえも、株式取引の世界は独自の意思をもつものであり、市場がどのように動くか予想しようというのは時間の無駄で、法律では定められないものと考えていました。しかし、ダウ理論は、それを守れば取引の利益が上がるというシンプルで信頼できる理論を提供して、市場を揺るがしました。
ダウ理論がどのようにしてFX取引に当てはまるのか、と思われるかもしれません。結局のところ、最高のFX取引戦略について読む時間を取られていたら、おそらく、FX取引と株式取引の世界は完全に違うという専門家の言葉を耳にされているでしょう。関心を持たれているのが株ではなくFX取引であるのなら、ダウ理論から何を学べるのでしょうか?実は、戦略を考えるのであれば、FX取引の世界と株式取引の世界はまったく違いますが、それでもダウ理論の重要な部分は適用できます。ダウ理論の3つのポイントと、FX取引の世界にどう適用できるかについて学ぶため、読み進めてください。
第一の動き。第一の動きとは、株式取引で最大かつ最重要となる動きのことを言います。経済学を受講されたことがあれば、おそらく「ブル(強気、上げ)」と「ベア(弱気、下げ)」という言葉をご存じでしょう。ご存知なくても、日用雑貨や石油の価格が何年もの間にどのように変化したかを考えた時に、市場で上下する価格変動を自分の目でご覧になったことがあるはずです。この概念はFX市場にも適用できます。米国経済が特に好不調の波にさらされるのとまったく同じことが、世界経済にも起こります。価格が上がる「ブル」市場の時は、世界の主要経済(アメリカ、イギリス、ヨーロッパ、日本の各市場)が好調で、取引相手国である他国の経済も反映していると推定できます。それとは逆に、世界の主要経済国が下降線を描く「ベア」市場を経験している時は、小さな取引相手の価値に反映されているのが見て取れるでしょう。
第二の動き。第二の動きは、価格、価値、または第一の動きと反対の動きに、一時的に起こる変動です。FX取引では、こういった通貨価値の変動があれば、多くの初心者投資家は脅え、ブル市場の間は特に、心が取引に影響するようになります。たとえば、日本円に対して米ドルの価値が一時的に下がる場合、初心者トレーダーはパニックになり、ドルの価値がまもなくあがると気づけずに、ドルを売りさばいてしまうかもしれません。第二の動きに気がついて、市場で起こりえる真の転換点と区別できるかどうかで、FXトレーダーがのるかそるかが決まります。
一日の変動。FX取引における一日の変動は、様々なできごとの影響を受ける可能性があり、選挙、国際企業の動向と発表、自然災害などあらゆるできごとが含まれます。第二の動きとまったく同じように、一日の変動は市場全体の方向性に影響しません。とはいえ、前もって一日の変動がわかっていると、市場の一時的な動きかどうかがわかり、スマートな取引ができることもありえます。
株式取引とFX取引は異なる物であり、個別の教育が必要かもしれませんが、FXトレーダーがダウ理論と株式市場から学べる教訓はたくさんあります!