想定元本と市場の価値は、基本的に同じなのか?
by Andrew McGuinness 7月 16, 2019
まだ市場と取引の世界に入りたてなら、投資を進めるための技術的語彙を全て学んでいないかもしれません。投資が利益の出るものになり、トレーダーとしてのキャリアをできるだけ成功させるためにも、ある程度追求が必要なTrading101の教えがあります。ここでは、想定元本と市場価値の違いについてお伝えします。
1.一般的な違い
想定元本と市場価値の違いで、もっともよく知られ、基本的な違いを見つけるとしたら、以下のことです。想定元本がオプション、外国為替通貨、先物、株式や先渡取引を含む資産の完全な価値を表すのに対し、市場価値は市場でこうした資産に支払う証券のことです。
2.想定元本
改めて想定元本とは、市場で支払う額と実際に投資している額とを区別し、全体としての資産価値を表す、という説明のほうが良いでしょう。資産のスポット価格の背後に隠れている総価値です。想定元本はトレーダーの都合に応じて、何通りかの方法で採用されます。この中で最も有名なのは、為替デリバティブ、トータル・リターン・スワップ、ストックオプション、金利スワップ、上場投資信託(ETF)です。
資産の想定元本を表す良い方法は、金の先物取引における投資でしょう。トレーダーが先物取引で金200オンスに支払いをしなければならず、そのとき金の先物が1,000ドルであったとしたら、この投資の想定元本は、金の先物価格とオンスをかけた200,000ドルになります。
3.市場価値
しかし市場価値について言うと、市場内で決定される、さらに率直な資産価格と考えられています。資産を売買するトレーダーは市場価値を決める人たちですが、自身の資産価値を決めるわけではありません。市場価値は、資産の需要と供給をもとに決められます。
提案された市場価値は、トレーダーと投資家が将来の資金として信じられる良い兆候です。つまり、市場で証券が明るい将来のための可能性を握っているかどうかです。市場価値は証券が持つかもしれない供給、需要や他の見通しに頼って定期的に変わるもので、想定元本よりずっと柔軟です。市場価値は100万ドルから、市場にさらに大手の企業が強く根付いている場合には、1千億ドルにも上ります。
ビジネスの循環で起こっていることによって、市場価値は急落したり、今までなかったほどに上昇したりします。弱気市場は通常、不景気と市場が大幅に下落するときに見られますが、強気市場は経済的に拡大が進んでいるときの市場だ、と投資家は言っています。
結論
想定元本と市場価値の違いは、比較的簡単です。想定元本は、投資している証券の価値と、投資しているものをつなぎ合わせたものです。これは投資金と、資産の現在価格をかけあわせて算出されます。一方で市場価値は、たんに市場で証券または企業が持つ価値です。この価値は市場で取引を行う投資家やトレーダー、そして証券の需要と供給によって決められます。