市場でもっとも風変わりな仮想通貨5選
by Andrew McGuinness 7月 16, 2019
ビットコインの美点は、そのシンプルさです。規制のない匿名の通貨を決済したり受け取ったりできる、分権管理型の供給に狙いを定めています。しかし、ビットコインは市場初の仮想通貨です。他の多くの仮想通貨が、その特徴とサービスをしつこく売り込みながら、同じブロックチェーン技術から脱線していきました。
では、これら他の仮想通貨の特徴とは何なのでしょうか?ライトコインのような通貨は、安価な手数料とより迅速な取引時間でシンプルな状態を保持しようとしていますが、他の通貨はさらに混乱する敗者となり、物議を醸すような遍歴で窮地に陥っています。下記に挙げるのは、市場で利用できる、もっとも変わった仮想通貨5つです。
1)ドージコイン(Dogecoin)
ドージコインは有名な柴犬アイコンを呼び物とした、インターネット・ミーム(ネット上で流行したもの)として始まりました。しかし、ジョーク以上の何者ではないところから始まったとはいえ、ドージコインは2013年の開始から何とか数年も生き残ったのです。流通の中で、ビットコインが他の多くのコインと相容れない決済システムにドージコインがなるかもしれないと信じられながら、1千万枚以上のトークンが広まりました。しかしエンジニアからの技術サポートがないため、ドージコインは最近になってライトコインに合併されました。
2)ネム(NEM)
ネムは開始当初から物議を醸していますが、最近、大きな仮想通貨コミュニティでは、合法コインと認識されています。ネムは、当初は仮想通貨ネクスト(NXT)を支持し、結びついていたものの、もはやNXTを支持しなくなったビットコイン・トーク・フォーラムのエンジニアが情熱的を傾けたプロジェクトとして始まりました。
ネムはネクストからのハードフォークでした。つまり、ネクストと袂を分かった一つのアルゴリズムでした。違いをもたらしたのは、シングル・ノードの「重要性」です。危なっかしい起ち上がりでしたが、日本では現在、合法の仮想通貨取引として、多くの事業で定期的に使われています。
3)アンオブタニウム(Unobtainium)
ビットコインに価値を与えている一因は、その希少性です。2100万枚、全数が採掘(マイニング)されれば、供給と需要の割合は絶対に1:1にはなり得ません。これがアンオブタニウム(UNO)の発祥コンセプトで、ビットコインの希少性という初期のアイディアをつかって発展させたものです。少量でもすでにトップクラスの世界的な商品になっている、と多くの人が信じているビットコインの2100万枚とは違い、アンオブタニウムは25万枚のみで、マイニング完了まで最低300年かかります。
仮想通貨の熱狂者のなかには、ビットコインが「金」とするなら、開始前のプレマイン(事前採掘)ができず、ブロックごとの報酬が小さいアンオブタニウムを「プラチナ」と考える人もいます。
4)ネクスト(NXT)
ネクストはネムの起源ですが、ネクスト自体にも、市場の多くの仮想通貨と決定的に違う点があります。ネクストは匿名のソフトウェア開発者によってつくられ、はじめは「ビットコインの派生通貨」として2013年にリリースされました。ビットコインとは異なり、トークンを解き放つマイニングはありません。その代わり、一定時期を過ぎると自動的にトークンがリリースされる、オープンソース決済ネットワークとして機能します。つまり採掘者にコントロールされず、ビットコインよりさらに分権型の性質が強くなるということです。
ネクストは組み込み式の市場、匿名のチャットと投票システムにより、ユーザーがネクストのプラットフォーム上で経済全体とコミュニティ全体をつくることを可能にしてくれます。
5)ジーキャッシュ(Zcash)
ジーキャッシュまたはゼロキャッシュは仮想通貨の観点を超えたところにあり、他のほとんどの仮想通貨とは一線を画しています。全仮想通貨中で匿名性が最も高く、取引があったという事実を除いて、名前・金額・取引時刻といった全記録を消去します。完全で追跡不可な匿名性に信頼を寄せるユーザーにとって、究極のコインといえます。