超富裕層に関する迷信トップ5
by Andrew McGuinness 7月 16, 2019
投資の世界に関して言えば、平均的な投資家、それから超富裕層が存在します。超富裕層は世界経済の非常に不均衡な部分をコントロールしています。200,000人を超える個人が「超富裕層(またはUNHTI)」と分類され、彼らは最低3千万ドルの資産を持つ人々です。
私たちのほとんどは、平均的な投資家と超富裕層との人としての格差を、難しすぎて理解ができません。このため超富裕層に対して、多くの間違った迷信や考えがあるのです。下記に挙げるのは、投資家がこうだと信じている、超富裕層への迷信トップ5です。
1) 超富裕層はお返しをしない
超富裕層へのよくある認識の一つに、彼らは全員が守銭奴の現代版で、お返しもしなければ他者を気遣うこともない、というのがあります。しかし本当のところは、そうではありません。超富裕層は、チャリティーや基金に毎年千億ドル以上を献金しています。
ある研究によれば、平均的な超富裕層は一生に3千万ドル以上を寄付するとのことです。
では、こういった慈善家はどこの出身なのでしょうか?同研究によると、超富裕層の寄付者の多くが英国出身で、次いで米国、香港となっています。
2) 超富裕層は全員、名門大学卒である
超富裕層は全員アイビー・リーグ(やトップの名門校)の教育を受けたため、私たちのほとんどが持たない有利さを持っているという理由で、超富裕層の成功を信用しないのは簡単なことかもしれません。超富裕層の候補者になれる大学がわずかに存在するのは本当だとしても、これは必ずしも真実ではありません。大卒の超富裕層全員の中で、世界的なトップ10に入る名門校を出たのは、ほんの5%に過ぎないのです。超富裕層のほとんどがアイビー・リーグ卒ではなく、世界中さまざまな大学と国の出身です。
超富裕層の88%が大卒(または高等教育卒)であり、対してたった12%が高校以上の教育を受けなかったこともまた、大切なポイントです。
3) 超富裕層は代々の遺産を相続し、そこから成長している
これは絶えることのない誤解でしょう。なぜなら、単に合点がいくことだからです。私たちの多くが、超富裕層はただの遺産、または家族経営で巨額の富を築いた両親や祖父母のお金の産物だ、と信じています。
しかし本当のところは、もっとびっくりする内容です。超富裕層のもっとも典型的な性質の一つが、起業家肌であるということです。超富裕層全員の中で17.4%だけが家族の遺産を引き継ぎ、対する64%は完全に自力出世なのです。あとの18.8%は、遺産相続と自営のコンビネーションであることを正確に示しています。
4) 超富裕層は貯蓄しない
超富裕層のことを考えたとき、巨大マンション、ヨット、月への旅行などを想像するでしょう。しかし超富裕層は、稼いだお金を使うことで超富裕になったのではありません。超富裕になるには、一銭一銭を数えるような姿勢を築くことを強いられ、この姿勢は単に「稼いだ」からといって、変わるものではありません。
調査では、超富裕層の半数が自分の資産以下の生活をしているということが分かりました。ほとんどの場合、超富裕層がクレジットカードを引っぱり出すまでは、彼らが大金持ちだと気づきもしないでしょう。もしかしたら、あなたのご近所さんもそうかもしれませんね?
5) 超富裕層は、知名度だけが高い不動産を所有している
そして超富裕層への一般的な誤解として最後に挙げるのは、世界中にマンションや不動産を所有し、ジェット機で飛び回ってヨーロッパ、南アメリカ、アジアなど、好きな場所どこででも過ごす用意ができている、というものです。
しかし、ほとんどの人が気づいていないことがあります。それは超富裕層とビリオネアの違いです。ビリオネアが複数マンションの生活イメージを創り出している個人なのに対し、超富裕層というのは一般的な人にとても近い生活をしているのです。平均的に、超富裕層の所有不動産は2.7軒で、対するビリオネアは4軒です。