インサイダー取引とは何で、その利点は何か?
by Andrew McGuinness 7月 16, 2019
インサイダー取引を以前耳にされたことがあるなら、この言葉に否定的な意味を結びつけるでしょう。とはいえ、インサイダー取引は否定的なものとは限りません。大勢の人がインサイダー取引について聞いたことがあっても、実際にはどういう意味なのか、一体何をいうのか正確にはわかっていません。このため、インサイダー取引にまつわるマイナス面で判断力が曇らせたまま決定を下すことになっています。以下に、この取引戦略に関する重要な事実だけでなく、インサイダー取引とは何で、何が含まれるのかについて概要を示します。
1. インサイダー取引とは何か?
インサイダー取引は、文脈から定義を簡単に判断できる言葉です。基本的に、大衆よりも取引に関する情報にアクセスできる者が実行する取引です。自分が有利になるように、機密情報を使ってインサイダー取引をすれば、違法のインサイダー取引を行っていることになります。まだ大衆に届いていないこの機密情報を誰かに与えた場合、やはりインサイダー取引を違法に行ったことになります。
2. 合法のインサイダー取引
インサイダー取引は通常、違法な取引方法と関連しています。ただし、合法のインサイダー取引もありえます。インサイダー取引が合法になるのか、違法になるのかの違いがでるのは、通常は、インサイダーが取引を行う時期の問題です。インサイダー取引で使われ情報がまだ大衆に利用できないものであれば、違法と見なされます。一方、トレードを有利に進めるために使われた情報が、公表されていれば、インサイダー取引は公平な取引であり、合法です。
特に疑わしいのは、トレーダーが突然、自社に投資を決めた時です。これはまちがいなく違法なインサイダー取引の確かな証拠になる傾向があります。トレーダーが投資の引き上げを開始する理由は無数にありますが、投資を始める時の理由は詰まるところ一つです。成長する潜在力があるからです。
ある企業で働いており、どこからともなくこの企業への投資を決めた場合、インサイダー情報のおかげでこの決定に至ったという確率はかなり高くなります。この違法取引を回避するため、インサイダーは6ヶ月間、会社株式の購入または売却は認められていません。この規制があるため、インサイダーは長期的な企業の立ち位置を自分達がどう考えているかに従い、決定を下すようになっています。
3. マーサ・スチュワート
マーサ・スチュワートはイムクローンという生物薬剤会社に投資を行い、数千株を購入していました。ところが、明らかに、これは賢明な決断ではありませんでした。同社は米国食品医薬品局(FDA)の認可をまだ受けておらず、微妙な状態のままだったからです。
残念なことに、FDAはイムクローンを承認せず、そのために株価は大幅に下落しました。しかし、この下落が起こる前に、スチュワートはインサイダーのピーター・バカノビッチから情報を受けていました。ブローカーだったバカノビッチはイムクローンのCEOが同社の所有株をすべて売却したときに、スチュワートに情報を伝えました。この情報のおかげで、スチュワート50,000ドル近い損失を回避できました。
4. Amazon
ごく最近の2017年秋に、Amazon内でインサイダーが違法なインサイダー取引を行ったことが判明しました。ブレット・ケネディは財務アナリストで、犯罪の容疑者であり、公表前に、昔の大学の同僚にAmazonの2015年四半期収益に関する情報を提供しました。この元同僚のマジアール・レザカーニはケネディからの情報に対して10,000ドルを支払い、そのヒントを使って、Amazonとの取引で115,000ドルという大金を手にしました。