一目均衡表の紹介:要素と一目均衡表を使った取引方法
この日本のテクニカル分析方法は、西側諸国の意表を突きました。突然、テクニカル分析はチャートに取り組む新たな方法を見つけたのです。
西洋的な取引アプローチは効率的ではあるものの、日本的アプローチにあるルールと厳格さがありません。日本のパターンが200年以上前から存在していることが発見された時、テクニカルトレーダーはこのアプローチで何がそれほどユニークなのかを知りたがりました。
日本の一目均衡表がローソク足チャートと共に速やかに受け入れられたのは、不思議でも何でもありません。今日、ローソク足はFX取引分析の一部となっており、世界中のトレーダーが重要な時間枠パターンを見ています。
西側諸国で非常に人気があり成功したため、トレーダーは別の日本方式と取引ツールを見て、少なくとも同じぐらいの価値のあるものがないかを探し始めました。
探した甲斐がありました。一目山人(ペンネーム)が、市場全体の状態を示す一目均衡表とよばれる指標を開発していました。
日経指標での取引のため開発されたものの、堅固な取引システムであるたため、一目均衡表の指標はすぐに有名になりました。一目の雲という別名もついているこの指標には、取引分析の過去、現在、未来の価格が含まれます。
雲の紹介
今日、この指標はすべての取引プラットフォームに欠かせないものです。個人トレーダー専用のプロ用プラットフォームでも、すべてのプラットフォームは一目均衡表を特別指標として示しています。
MT4プラットフォームのように、トレンド指標に分類しているプラットフォームもあります。オシレーターとして分類しているプラットフォームもあります。
いつも通り、曖昧な部分では、真実は中間にあります。実際、一目均衡表の指標は1つで二つの役割を果たします。オシレーターであると同時にトレンド指標なのです。
一目均衡表は「平衡状態にある市場」という意味です。効果的に、一目均衡表の要素は過去、現在、将来価格の均衡を示します。
MT4プラットフォームではトレンド指標の下に表示され、チャート上で適用する前に、指標の3要素に対して9、26、52のデフォルト設定を見ることができます。
理由を説明する前に、一目均衡表には5つの線があることだけ述べておきます。
- 転換線
- 基準線
- 遅行スパン
- 先行スパンA
- 先行スパンB
以上の5つの線は、西側諸国で知られていた昔ながらの移動平均線の一種に他なりません。違いは、以前のローソクの終値ではなく、高値の切り上げと安値の切り下げの平均という点です。
チャートに適用すると、このようになります。
これはEURJPY4時間足で、最近は弱気トレンドにあるクロスペアを示します。弱気トレンドの左から右にかけて、一目均衡表の指標となる5つの要素は次の通りです。
- 遅行スパン– 緑の線
- 転換線 – 赤の線
- 基準線 – 青の線
- 先行スパンA– 雲の下側
- 先行スパンB – 雲の上側
すでにお気づきのように雲は、先行スパンAと先行スパンBの線の隔たりの部分です。先行スパンAが先行スパンBの下を横切る時は、雲は弱気であり、下落の可能性を示しています。
先行スパンAが先行スパンBを上回ると、雲は強気となります。トレーダーはロング(買い)を望みます。
均衡状態を完全に理解するためには、現在価格から始めなければなりません。以下のようにします。
- 転換と基準線は現在価格を参照します。
- 遅行は過去価格です
- 雲は将来価格です
現在価格の26期間前に、雲を提示するただ一つの指標です。および、遅行は現在価格より26期間前のものでここでは現在価格は均衡スタンス内です。
トレンディングマーケットの時でさえ、距離は同様に残るため、均衡は存在します。
雲を使ったFX取引
一目均衡表の指標を使って取引を行う第一の方法は、雲をサポートおよびレジスタンスとして使うことです。指標は先々の雲を予想しているため、すでに、起こりうるサポートまたはレジスタンスをすでに知っています。
同じEURJPYチャートは、今、下落中のサポートのような役割を果たす雲を示します。クローズしたすべてのローソク足を使って、雲は右側に動き続け、将来のサポートレベルを予想すると覚えておいてください。
強力なトレンドであれば、雲に触れるところまで価格が近づくことはそれほど多くありません。価格が複数回雲に触れようとすれば、それはトレンドが反転する印です。または、少なくとも、ブレーク前に停止します。
FX取引でよい結果がもたらされるもう一つの方法は、雲の転換点を使用することです。ご覧になれるように、雲は、強気から弱気、弱気から強気へと色を変えます。
2本の先行線がもう一方の先行線を上抜くか下抜くときに、これが発生します。クロスは市況の変化を示す絶好の取引場所です。
鍵は、チャートでクロスがあらわれた時には、実価格はその26期間先だということを心に留めておくことです。たとえそうであっても、同じ価格の高値と低値が何度も繰り返されるレンジングマーケットでは、上からのクロスはすべて、短期から超短期の視点で見れば、すぐれた取引を提供します。
強力なトレンドであれば、さらによくなります。2017年末と今年度初めのAUDUSD上昇トレンドは、我々に他のすばらしいエントリーを示します。
FX取引では、すべての取引には、エントリー、ストップロスと利食いがあります。この場合、前回のスイングローまたはスイングハイをストップロスに使用し、すばやくストップをトレールして、できるだけはやく利益を予約します。
転換線/基準線のクロスを使ったFX取引
転換線と基準線は、2本の移動平均線に似ています。一方がもう一方よりも急速です。上のような強い強気トレンドでは、転換線は常に基準線よりも上です。
さらに、雲が強気です。注文が続く限り、通貨ペアを売るポイントはありません。トレンドの何かがおかしいという一番初期の兆候が現れるのは、転換線が基準線の下にクロスしたときです。
AUDUSDの例では、ここで始まりました。
しかし、この記事はここまで何かの役に立っているのであれば、弱気の転換線/基準線のクロスは無視すべきだと学びました。なぜでしょうか?
クロスした時に、初めて価格が雲に触れています。どんな強気トレンドでも、雲はサポートの役割を果たし、売りではなく、買いを行うべき絶好の場所です。
この理論が正しいとすると、強気トレンドが再開すると、AUDUSDペアは反発します。しかし、雲に二度目に触れるテストをするようになります。
そうするときに、トレンドが弱まっているのが示され、転換線/基準線もクロスします。それは弱気のサインであり、トレーダーは高値でストップロスをかけ、適切なリスクリワードレシオを使いながら売ります。
結論
個人取引の世界で、一番人気の指標の一つである一目均衡表系統は、誰にとっても意味があります。トレンドが好きな人は、価格が最初に雲に近づく時に、ディップ(押し目)で買うか、スパイク(瞬間的に突出した高値・安値)で売れるため、すばらしいものと気づきます。
逆張り投資家は、買いや売りの前の変化や基調となるトレンドが衰える前に雲の変化をチェックします。同じことが、転換線/基準線のクロスの使用者にもあてはまります。
この記事をここまで注意して読んでいただけているのであれば、あらゆる例から遅行スパンはとりあげられていないことに気づかれたかもしれません。遅行スパンについては、わざといかなる分析も行なっていません。
取引アカデミーでは後ほど、遅行スパンの重要性と過去の価格を使った将来のレベルの予想方法だけを扱う記事をだします。
まとめると、一目均衡表はテクニカル分析の完全な指標の一つです。誰もがトレンドに乗るか、相場の反転に気づきたいため、FX取引だけではなく、他の金融市場でも使われています。